CASE STUDY

株式会社GO TODAY SHAiRE SALON様

イノベーションを起こす企業は、イノベーションを起こすAIを活用する!
美容師の新しい働き方を提案する急成長のシェアサロンにAIZEが導入

 

株式会社GO TODAY SHAiRE SALON 取締役 珠実様

 

背景

美容師の働き方革命! フリーランス美容師×シェアサロンで柔軟な働き方を実現

GO TODAY SHAiRE SALONは北海道から福岡まで全国21店舗を展開するシェアサロン。毎月新規店舗を出店する、いま美容業界で最も勢いのある会社である。

“シェアサロン”とは、フリーランスの美容師、アイリスト、ネイリストが施術スペースを借りてサロンワークを行う新しいビューティーサロン。借りるスペースは仕切られた個室となっており、基本的には一人の施術者がマンツーマンで接客をするため“個人経営のサロンが集まった大きなサロン”ともいえる。

企業理念に「美容師にエンパワーメントを 美容室にエンターテイメントを」を掲げる。社員に美容師が多く、「メインクルーの目線」を随所にふくめた経営が強み。
(メインクルーとは、GO TODAY SHAiRE SALONに所属する美容師をはじめアイリストやネイリストを含めた美容技術者の総称)

おしゃれで機能性が高く清潔感にあふれた内装、操作性が良く業務効率化ができるITツールの導入やアプリ開発、メインクルー同士のアットホームなコミュニケーションと頼れるマネージャーの存在など、一つひとつの設計にメインクルー・ファーストの経営姿勢が見て取れる。

 

清潔感にあふれ、洗練された雰囲気の店内

 

課題

自由度を損なわないITツール活用。そして感染症からメインクルーを守りたい

ヘアサロン検索サイトを運営した経験を持つ大庭邦彦代表取締役と、都内美容室で9年間美容師として働き、その後フリーランス美容師へ転向した大池基生取締役が2016年に設立した新しい形のシェアサロンがGO TODAY SHAiRE SALONである。

ヘアカットやカラーリングなどの技術提供、そしてお客様とのコミュニケーションを楽しむ接客。メインクルーにとって最もやりがいのある業務に集中できることがGO TODAY SHAiRE SALONの目指す働き方である。そんな環境をつくるためにはITツールの導入が欠かせない。

一般的なサロンでは今でも電話予約や紙ベースのカルテが主流で、事務処理に多くの人的リソースがかかっている。例えば予約管理や来店受付、お会計、シャンプーやカラーリング材の発注、提供ドリンクの補充などはITツールで自動化することができる。

GO TODAY SHAiRE SALONではタブレットでの来店受付、スマートマットでのシャンプーなどの自動発注、さらに自社アプリの開発を進め、多くの業務を自動化している。タブレットの受付は一般企業ではよく使われるがサロンでは珍しい。スマートマットはホテルなどでよく使われるシャンプーの中身が空に近づくと自動で発注してくれるツールだ。

美容業界では一般的でなかったツールも、便利で使いやすいものは積極的に導入している。このようにITを導入することにより間接的な業務が減り、そこで生まれた時間は技術提供・接客に集中できる時間へと転換される。

メインクルーはアナログ業務に慣れている人も多いが、そこをコミュニケーション・マネージャーが「便利なので使いましょう」と啓蒙しスムーズに浸透している。最新テクノロジーの導入がサロンの特徴でもあるため、ITが好きな人が集まりやすい環境が形成され、皆楽しみながら活用している。

 

半個室の施術スペース

 

ツールの選定にあたっては「メインクルーの自由度を損なわずにマネジメントする」点に気をつけている。気ままに出勤し、お客様との時間を楽しんでもらい、帰ってもらうという自由なスタイルを提供できることが同社の魅力のひとつである。出退勤をITで自動化し、スムーズに行うことができれば、よりストレスを感じさせない出退勤スタイルが実現できる。

同社では、グループLINEを使った検温報告など、メインクルーが煩雑に感じる点を簡素化することが課題だと捉え、顔認証での勤怠管理を採用することにした。

同時期に新型コロナウィルスが流行。会社として感染症対策は急務だと感じていた。所属するメインクルーはフリーランスであり、仕事ができなければ、即収入減に直結する。

またお客様の予約管理はメインクルー個人で行っており、来店前の検温なども各自に委ねられる状況であった。幸い店舗の設計は一席ごとにブースで仕切られ、ソーシャル・ディスタンスの確保はできているものの、店舗として一括した対策が必要だと考えた。そこで店舗に出入りするすべての人の検温ができる、スマートでスムーズな感染症対策の導入を検討した。

 

 

提案ソリューション

・AIZE Biz+の導入でメインクルーの出退勤と検温が1台の端末で完結

・お客様や関係業者を含む、店舗に出入りするすべての人の検温が1台で完結

・AIZE Research+を併せて導入することで、メインクルー・お客様の属性データの取得ができ、顧客管理や新サービス導入の際のマーケティングデータとしての活用が可能

 

導入の経緯

ストレスフリーな機能とスタイリッシュな外観が決め手。新しいもの好きのメインクルーにも喜ばれるAIZE

受付に設置されたAIZE Biz+(short type)

 

感染症対策のための検温と顔認証勤怠が一台でできること、そしてスタイリッシュな見た目がAIZE Biz+導入の決め手となった。さらにマーケティング機能を持つAIZE Research+を組み合わせることで、AI活用の範囲を広げた。

札幌店の新規オープンに合わせて一台目の自動検温機(AIZE Biz+)を導入。その後も店舗の新規オープンに合わせて合計6台導入した。設備の一部として初めからAIZEが備わっていることで、メインクルーもお客様も顔認証をスムーズに受け入れる。その結果、入店時に出勤・検温というフローが根付き簡単に管理ができる仕組みが整った。

GO TODAY SHAiRE SALONの店内はApple Storeを彷彿させるような洗練されたデザインで、小物一つひとつが丁寧に選定されている。世界観に合った見た目も重要な選定基準であった。その中でAIZEが選ばれた。設置にあたっては専用の土台が作られ、より一層店舗になじむスタイリッシュな佇まいとなった。入口にタブレットと合わせて設置され、受付をしながら検温ができる実用的でスマートな配置になっている。

AIZE Biz+の導入に関してはメインクルーから大変喜ばれている。新型コロナウィルスへの考え方や対策方法は個人差が大きい。そこで店舗設備として検温機を設置することは、メインクルーにもお客様にも一定の安心感を与えられる。

またメインクルーには新しいもの好きの人が多い。「新しいお店で、こういった対策がきちんとされている環境で働けて嬉しい」という声も挙がっている。また導入によって利便性が上がったという意見も多く、未導入の店舗からは「早く導入してほしい」という声が寄せられている。ポジティブなリアクションが得られ、GO TODAY SHAiRE SALONという場所にも価値を感じてほしいと考える同社の価値観に合った導入となった。

今後は最も所属美容師の多い原宿本店、原宿Stella店、そして新規オープンする大阪梅田店へも順次導入予定だ。

 

 

AIZE導入 Before

店舗の設備として検温機を設置していなかったため、検温管理が煩雑化していた。メインクルーに対しては、出勤前に検温結果の写真をグループLINEに送ってもらうフローをとっていた。出勤後は手書きで検温結果を記入するなど、管理に手間がかかっていた。

お客様の検温管理に関してはフリーランスという性質上、個人間のコミュニケーションに委ねられる部分が大きく、検温に対しても明確なルールを設けていなかった。基本的に皆責任感を持って対策はしてくれているものの、体温計を持っていないメインクルーへの支給や、新規のお客様に対して検温依頼をすることの難しさなどの課題があった。

検温からデータ管理まで自動で完結するシンプルなツールの必要性を感じていた。

 

AIZE導入 After

AIZE Biz+導入後は出勤時に顔認証をするだけで打刻と検温が完了。シンプルなシステムがメインクルーに好評だ。お客様の検温に関してもAIZE Biz+で対応できる。管理画面上でメインクルーとお客様、それぞれの属性をグループ分けすることで、データ管理も簡単だ。

店舗入口に設置された受付タブレットとセットでAIZE Biz+を設置することで、受付と同時に検温してもらうことができ、わざわざ検温を促す説明も不要である。

AIZE Biz+導入後、高温アラートが発動したことが一度あった。その際すぐに対応できたことで導入の効果を感じたという。

お客様や業者など、名前を登録しない一度きりの来店者でも、AIが取得した顔データと検温データが紐づいて保存されているため、仮に高温者が出た場合も記録を追跡できる点が良い。このような対策は手動や手書きの検温管理では難しい。シェアサロンという人の出入りが多い店舗においてはデータが保存される運用が安心なのだ。

またAIZE Research+を組み合わせたのは、マーケティングデータの活用を見据えてのことだ。今後は顔認証で取得した顧客情報を自社アプリと紐づけて便利に使っていただきたいと考えている。例えば予約や会計、お気に入りのカラーリング材やアプリ内での買い物などの情報と顔データを紐づけることで、お客様・メインクルー双方にとって便利で楽しんでいただけるアプリの提供ができると考えている。

また、マーケティングデータは地域ごとの来店客属性の把握にもつながり、その地域のカラーに合わせた内装や接客方法の選択に活かせるだろう。

さらにGO TODAY SHAiRE SALONでは、メインクルーの所属メリットを高めるためのサービス開発を進めている。こうした次のサービスを開発するにあたっても、AIZE Research+で取得したデータが活用できる。

 

 

店内の雰囲気になじむスタイリッシュなAIZE Biz+

 

 

お客様のコメント

「美容師さんが美容師をずっと続けられる世界に」
私たちが目指すのは、フリーで働く人々のプラットフォーム

取締役 珠実 様

 

インタビューにお答えいただいた取締役・珠実様

 

「美容師」というキャリアを続けることは簡単ではありません。職場環境やライフステージの変化によってキャリアを離れる人もいれば、独立の道を選ぶ人もいます。独立して憧れのサロンを持てた場合でも、マネジメントや若手育成、経営など技術以外の部分に割く時間や労力が大きく、描いていた理想とのギャップに苦しむことも少なくありません。美容師さんは髪を整えることに関してはプロですが、経営に関しては全員がそうではありません。「こんなことをやりたかったんだっけ…?」と初心を見失い落ち込んでしまう。

そんながんばってきた美容師さん、ネイリストさん、アイリストさんに「苦手なことは手伝いますよ」と言ってあげたい。「美容施術者の皆さんが職業をずっと続けられる世界」を私たちは目指しています。美容を純粋に楽しんでほしいのです。最近は別の職業と美容師、ネイリスト、アイリストを兼業する人も増えてきていますね。私たちはメインクルーの皆さんが柔軟に働くことができる環境づくりを目指しています。

私自身も現役美容師なので、GO TODAY SHAiRE SALONがメインクルーの皆さんにとって働きやすい環境になるように、施術者目線でサロンづくりをしています。メインクルーの皆さんはITツールに精通した人は少ないですが、皆新しいもの好きです。はじめは「なぜ導入するの?」と質問されることもありますが、「まあまあ、便利だから使ってみてよ」と話して良さを実感してもらっています。トリプルアイズさんのAIZEや自動発注ができるスマートマットなど、メインクルーにとってストレスなく使えるツールは好評です。

また現在自社アプリの開発に力を入れています。予約から施術に使う材料の管理、お会計までをアプリで完結させ、「ハサミとスマホがあれば美容師ができる」世界を実現したいと考えています。アプリの開発により美容の仕事が楽になり、もっと楽しんでいただける環境が提供できると思っています。

いま当社は「美容の会社」に見えていると思いますが、ゆくゆくは「IT企業」として成長していくビジョンを持っています。自社アプリの性能を上げ、ユーザーを増やしていきたいと考えています。

フリーランスの働き方が広がっている背景もあり、今後GO TODAYはフリーで働く人々のプラットフォームという立ち位置になっていくと思っています。コンビニやスタバのように、GO TODAYが日本中のどこにでもある世界を想像しています。

 

展望

フリーランスの美容技術者400名の働き方を支えるITツールとコミュニティ設計
2025年までに100店舗出店を目指す

GO TODAY SHAiRE SALONに所属するメインクルーはすべてフリーランスである。フリーランスというと、なんでも自分で頑張らないといけないというイメージがあるが、同社ではメインクルーが美容業務以外のことに気を取られなくても済むようにサポート体制を整えている。

例えば集客はメインクルーそれぞれが行うが、希望者は集客サポートを受けることができる。「しっかりファンをつける集客」支援では、個人のキャラクターに合ったSNSの使い方や、悩みや相談に乗ってくれる支援が人気だ。セカンドステップとして稼ぐ金額が大きくなると「確定申告サポート」「開業サポート」などニーズに応じた支援も行う。またGO TODAY SHAiRE SALONの特徴として、各店舗に所属するコミュニケーション・マネージャーの存在がある。

取締役の珠実様は、「場所を貸すだけならシンプルなビジネスです。どうぞご自由にというのが一番簡単です。しかし私たちは面倒なことにこそ挑戦します。コミュニティをつくり、管理するマネージャーを置き、新しく加わったメンバーのサポートや困りごとのヒアリングをします。こうした環境づくりができていることが、一番の特徴だと思います。店舗が清潔なのも、皆に自分のお店だと思って場所にも愛着を持ってもらうように、マネージャーが伝えてくれているからです。あったかいシェアサロンを目指しています」と語る。

このようにメインクルーの気持ちに寄り添いサポートする会社のスタイルが支持され、所属するメインクルーの数は約400名に上る(2021年5月現在)。専門学校を卒業して間もない21歳からベテランの50代、60代まで老若男女、幅広い年齢層のメインクルーが所属し誰にでも門戸を開いている。

またヘアサロンと親和性の高いネイルサロン、アイサロンなどのヨコ展開も広がり始めている。美容師のみならず、フリーランスとして活躍の場を広げたい技術者たちのプラットフォームとして期待される。

GO TODAY SHAiRE SALONの店舗はすべて交通アクセスが良いその地域の一等地にある。個人で一等地に出店することは難しい。シェアサロンであれば好立地な店舗で自分の好きな時間に柔軟に働くことができる点も魅力のひとつだ。

2025年までには、商業都市を中心に100店舗を出店予定で、いずれはアジアなどの海外市場も視野に店舗数拡大を目指している。

 

ますます注目の高まるGO TODAY SHAiRE SALON

 

 

会社プロフィール

会社名     株式会社 GO TODAY SHAiRE SALON

所在地     東京都渋谷区神宮前1-14-34

所属美容師   約400名(2021年5月現在)

月来店客数   約16,000名(2021年5月現在)

事業概要    シェアサロンに関わることのすべて

URL      https://www.gotoday-shaire.salon/